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(この記事は2021年1月21日に更新しました)
私は、補助金に取り組むことは本当に素晴らしいことだと考えています。
もう7年以上は携わっていますが、どんどん好きになっているような気すらしています。
今回は、なぜそんなに素晴らしいと考えているのか、その理由を書いてみたいと思います。
世の中には、補助金の申請支援を行うことに抵抗を持たれるコンサルタントや士業の方もいらっしゃいます。
「税金を食い物にしている」
「補助金はビジネスの本質ではない」
「補助金申請などというつまらない仕事はしたくない」
といった考えがあるように思います。
一種のプライドみたいなものでしょうか。
しかし、コンサルタントや士業のプライドなんてクライアントには全く関係ないことではないでしょうか。
社会的に意義があり、お客様の役に立てることがあるので、オススメする。それだけだと思います。それをしないのは怠慢でしかありません。
あるいは、補助金を単に「税金からお金がもらえる」としか捉えていないと、もしかしたら良くない取り組みに見えてしまうかもしれません。
しかし私は、補助金の申請支援は極めて意義のある取り組みであると考えています。
まず大前提として、補助金は原資が税金です。ですので、国や自治体が政策的に推進したいこと、すなわち、まちや国にとって有益で、社会課題の解決に繋がる取り組みにしかお金が出ません。
つまり、補助金の審査に採択される取り組みを行うということは、社会課題の解決に繋がる取り組みをするということと同義なんです。
ある方にこの話をしたところ
「なるほど!むしろ募集されている補助金を見て、それに採択されるような事業に取り組んでいくことで、自社が儲かるだけでなく、大きな視点で物事を見て社会に貢献できる会社にしていきたい」
とおっしゃられていました。
募集されている補助金を見て、社会課題の解決に繋がる取り組みを考えるという、とても面白い発想だなと思いました。
その方はその後、いくつかの補助金にチャレンジされ、コロナ禍の中で新規事業を次々と軌道に乗せています。
また、補助金の審査時には、政策性だけでなく、市場ニーズの高さや収益性、実現性、なども専門家によって厳しく採点されます。
従って、申請書を作成していく過程で、「ビジネスプランが三方良しで持続可能になっているか」という観点でブラッシュアップされていきます。
あるベンチャー企業の方は
「申請書を一緒に作っていく過程って、ピッチ(ビジネスコンテスト)や壁打ち(メンターとのフィードバックと修正の繰り返し)みたいで楽しいですね」
とおっしゃられていました。
このように、ビジネスプランがブラッシュアップされた上で、さらに投資を後押しするキャッシュが得られる。すなわち取り組みの成功確率とインパクトが高まる。
さらに、補助金に対する国や自治体の予算配分や制度設計を見ていくと、国の政策の理解も深まります。
何年も継続している補助金であっても、制度や審査項目は毎年少しづつ変わっています。そのあたりの細かな変更点などを見ながら、制度設計者の意図や背景に想いを巡らせるのも密かな楽しみです。(さすがにマニアックだと言われますが…)
このように、補助金はただ単にお金がもらえるというだけでなく、非常に意義があり、かつ深みのあるチャレンジであり、三方良しやSDGsを採り入れた経営にも繋がるものです。
このような考えから、企業支援者として、今後も補助金には積極的に取り組み、チャレンジする企業を増やしていきたいと考えています。