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こんにちは、川原です。
貸借対照表の全体像ということについて書いてみます。
この記事を見ていただくと
貸借対照表とは何なのか
そしてどういったことが書かれているのかがわかるようになります。
※この記事の内容を動画にしています。
リンクはページ下部にあります。
まず貸借対照表とは、
ビジネスサイクルの中で重要な
お金をどのように集めてきて
そして何に運用してるか、
これを表している資料です。
※ビジネスサイクルと貸借対照表の関係についてはこちらの記事をご参照ください。
>>>ざっくり掴む誰でもできる実践的財務分析の全体像
これは、現場レベルではなく、
経営のレベル、経営層のレベルに近い話です。
現場レベルでは
どのようにお金を集めてきて
何を運用しようとは
なかなか考えませんね。
例えば
工場を建てるか建てないのか
そのお金はどうやって集めてくるのか
など、かなり経営に近い話ということになりますね。
ですので、貸借対照表を見ることで
過去のその会社の経営レベルの
意思決定の結果がどのようになったかが分かるということになりますし
さらに、長期的に未来に渡って会社の経営に大きな影響を
及ぼすことになります。
そういった観点では、
過去を見る上でも
今後を考える意味でも
非常に重要な情報が載っている
非常に大切な資料ということが言えると思います。
はいそれでは、貸借対照表の
構造と中身を見ていきましょう。
まず、左右をあわせて見てください。
右側はお金の調達、つまりお金をどのように集めてきているか
そして左側はそのお金を
どのような形で運用してるか
ということが分かります。
そしてさらに右側の調達を見てみると、
負債の部と純資産の部の二つに分かれています。
この負債の部というのが
どういうことかというと
これは他人から借りてきている
お金ということです。
一方で、純資産の部というのは
これは株主自身のお金ですから
返さなくて良いお金ということになります。
まとめると、
まずざっくりと
お金の調達には2種類あり、
負債はお金を返さないといけない
純資産は返さなくて良い。
この2種類があるということを
押さえてください。
そして、この資産の部と負債の部をさらに見てみると、
流動と固定という
言葉が出てきます。
資産においては
繰延資産というのがありますが
これはですねそれほど重要度が高くないので
一旦無視をしてもよいでしょう。
流動と固定、これがどういうことかというと
お金になりやすいか、なりにくいかという
そういう違いだというふうに思ってください。
もう少し具体的に説明します。
流動資産とか
流動負債に計上されるということは、
日々のビジネスの中でお金になったり
お金が減ったりするもの
あるいは、1年以内にお金になるもの
1年以内に払わないといけないもの
これが流動という意味です。
そして固定はそれ以外。
つまり日々のビジネスでは
基本的に動かないし
お金になったりお金を払ったり
しないといけないとしても
それは1年後以降でいいですよというのが
固定という意味です。
なので、例えば流動資産を見れば、
基本的には1年以内に
お金になることが期待できるものが
これぐらいありますよ
ということが分かりますし
流動負債を見れば
1年以内に払わないといけないものが
これぐらいあるということが
わかります。
さらに、それも含めて
この資産の部とか負債の部にあるものは
上から順番にお金になりやすい順
あるいはお金を払わないと
いけないのがすぐくる順
そういう決まりで並んでるというふうに
見てください。
例えば、同じ流動資産の中での順番を見てみましょう。
現金預金そのものが一番上にあり、
次に受取手形があって
そして商品在庫があります。
お金にしようと思うと、商品をまず売らないといけないですよね。
そして売ったら例えば受取手形でもらう。
手形の期日が来て
初めて現金預金になりますね。
つまり、
現金化するという意味では
商品よりも受取手形の方が
一段階進んでいるわけです。
なので、
お金になるのに近いという意味で、
受取手形の方が上に来てるわけです。
というように
上から、資産の部は
お金になるのが早いあるいは期待値が高い順、
負債の部というのはその逆に
お金をすぐに払わないといけない順、
ざっくり言うとそのような順番に並んでいると言うことです。
まとめます。
まず、貸借対照表というのは
お金の調達と運用を表している。
そして、お金の調達には2種類ある。
一つは『負債』返さなくてはいけないお金
もう一つが『純資産』返さなくていいお金。
さらに、資産の部と負債の部の中には
流動と固定という2種類があり、
上から順番に
お金になりやすい順、
あるいはお金を払わないといけないのが
すぐくる順に並んでいる。
まずはこのあたりを理解しておけば
「貸借対照表とはなんぞや」について
理解できたと考えて大丈夫です。
※記事の内容を解説した動画はこちらです。
あわせてご視聴いただけると嬉しいです。